武田晋一=写真・文  ナメクジはカタツムリだった?

発行:岩崎書店
判型:A4縦変形
製本:上製
頁数:32p
用紙:ユーライト

皆さまこんにちは。底辺YouTuber桝川です。

「ナメクジに 貝殻つけたら カタツムリ?」

本日は印刷を担当させて頂いた写真絵本のご紹介です。まず表紙の写真。この不可思議なカタツムリ?の姿をよく覚えておいてくださいよ。

カタツムリは海にいる巻貝と姿は同じですが、これは陸で生きるように進化した貝でなんと肺呼吸です。水に入れるとおぼれます。

地方固有種が大変多く、県境でも違う種類のカタツムリが見つかるそうです。カタツムリたちの楽しいバリエーションはぜひ本編でお楽しみください。

どれもこれも、カタツムリの行動範囲が極端に狭いからなんですが、その分その地域の環境に合わせて時間と生息域ともにミニマムな進化を遂げているということでしょう。

カタツムリの進化・分化の過程を知ることは、生物の進化を予測するのに大変興味深いと思うのです。

その最たる例がこの本のテーマである、カタツムリ→ナメクジの進化の過程でしょう。カタツムリの象徴ともいうべきあの貝殻をなぜ捨てたのか?

捨てても、余りあるメリットがあるのか?或いは、捨てざるを得ない要因があったのか?それとも、捨ててみたら案外よかったのか?

そのカタツムリたちの迷いと、果てしない試行錯誤の過程を冒頭の表紙写真が表しています。

もっとも、この表紙の「半分かたつむり」ナメクジにも、殻をこんな形で残しておくメリットがあるのでしょう。

いずれにしろ、我々も日々生き抜いていくために特化したり進化したり退化したり、何らかの変化をし続けながら生きていくのでしょう。

武田晋一さんによる、この可愛い軟体動物たちへの愛情あふれる写真をお楽しみください。

東京印書館 桝川大輔