「栗原針山書展2022~葛藤の先の確かなる一筋の光」図録
著:栗原針山
写真:田中俊司(セキフォトス)
制作:野田幾子
判型:A4縦判(297×210mm)
頁数:32p
製版・印刷:プロセス4C、特色1C(特銀)+グロスニス
用紙:MTA+-FS、レザック 66 黒
製本:中綴じ製本
2022年11月19日~12月4日、ストライプハウスギャラリーにて開催された、書家・栗原針山氏の書展図録制作のお手伝いをさせていただきました。
これまで「葛藤」をメインテーマに据え、今の時代を切り口に普遍的な部分の表現に挑まれてきた針山氏。「書の表現のなかで、一過性の癒しではなく人間の存在そのものにスポットをあてた哲学的なアプローチをしていきたい。そしてより深いところでの共感につながるようなものになればと思っています。」と語られています。
また昨今のコロナ禍やウクライナ情勢に際し、自分にカスタマイズされた次々と溢れる情報に日々流されるのではなく、地に足をつけた判断を本質的にできる必要を痛感したことから、本展のサブテーマを「実体を取り戻す」とされたとのこと。
”モコモコボーダー”と名付けられた、針山氏独自の墨の使い方によって表現された書は、ぶつかり合うモコモコとした墨に葛藤を象徴として投影し、その狭間に生まれるわずかな余白が救いの光となるように文字の特性を活かした表現となっています。
この展覧会は残念ながら終了してしまいましたが、ぜひ栗原針山氏のHPより作品やインタビューをご覧ください。
担当プリンティングディレクターより
片山 雅之
墨の滲みの表現や実際の作品のスケール感を再現できるように、濃度を調整することで濃淡を出して製版させていただきました。特に”モコモコボーダー”による書の白い部分は重要なポイントでしたので、印刷で潰れないように細心の注意を払いました。
| 書家 栗原針山(Kurihara Shinzan) 公式サイト
Entries Topics巡回展:「栗原針山書展2018-19〜言葉の重み」in広島昨年の東京・六本木での個展の巡回展を広島で4月2日(火)~7日(日)に開催します。2019.05.05 Topics巡回展:「栗原針山書展2018-1…