梁丞佑写真集 青春吉日
著：梁丞佑（ヤン・スンウー）
発行：Zen Foto Gallery
発行日：2019/6/25
判型：B5縦判（257×182ｍｍ）
頁数：196ｐ
製版・印刷：特色1C（特グレー）+スーパーブラック＋ニス、スーパーブラック、特色1C（特シルバー）+ニス
用紙：OKトップコートマットN、タント N-1、タント N-52、布クロス 細布№104
製本：無線綴じPUR上製本、角背、ホローバック、箔押し、クロス装
今回は、2019年刊行、写真家・梁丞佑（ヤン・スンウー）さんの写真集『青春吉日』をご紹介いたします。
2012年に禅フォトギャラリーより刊行し、その後絶版となっていた梁丞佑 写真集『青春吉日』に表紙デザインと内容に改変を加えた新装版。1999年から2006年にかけて、当時東京で写真を学んでいた梁さんが日本と韓国を行き来しながら、昔の仲間の自死をきっかけに自身の軌跡と身近な人々の姿を記録した作品。
昔の仲間が一人死んだ。
自殺だった。
奴が死んでも何ひとつ変わったことはない。仲間達はもう奴のことを忘れていく。
そして俺も奴のことを忘れていく。
奴の顔が見たくて写真を探してみた。
一枚もなかった。自分が大事だと思っている仲間だったのに。
いずれは、自分もこの世から消える。
そう思うと、撮りたくなった。ー梁丞佑（あとがきより）
青春吉日には、日本で学校に通っていた頃、休みの度に韓国に帰って一緒に遊んでいた友だちとの生活が撮られています。日本での写真より、韓国で撮影されたものが多く、被写体となっている友人や、梁さんご本人も含め、入墨が目立ちます。梁さん曰く「若いころ、自分を誇示したくて入墨を入れた」と語っていますが、悪さをして、バカ騒ぎをする日々が、梁さんにとっての青春でした。
一見すると眉をひそめるような”露骨”で”赤裸々”な姿を、梁さんは嘘偽りなく活写しています。皆で酒に酔い、乱痴気騒ぎする最中にカメラを置き、誰が撮影したとも知れぬ写真には、梁さんの生々しい姿もあります。これらの写真はまごうことなき青春の記録であると同時に、過去として忘れ去られていく瞬間でもあります。しかし、写真を再び見返す時、皆かつてそこにあった青春を思い出せるでしょう。
今この瞬間の青春を謳歌する人々の姿をいきいきと写し、生きることへの礼賛に溢れた写真集です。ぜひご覧ください。
アート・ディレクション：伊野耕一
英語翻訳：マーク・ピアソン
英語校正：マ ボン ワイ ボニー
進行管理：野村ニナ
青春吉日（新装版）Special Edition (A) – 梁丞佑 | shashasha 写々者 – 日本とアジアの写真を世界へ
2012年に禅フォトギャラリーより刊行し、その後絶版となっていた梁丞佑 写真集『青春吉日』に表紙デザインと内容に改変を加えた新装版。1999年から2006年にかけて、当時東京で写真を学んでいた梁が日本と韓国を行き来しながら、昔の仲間の自死をきっかけに自身の軌跡と身近な人々の姿を記録した作品。 昔の仲間が一人死んだ。 自殺だった。 奴が死んでも何ひとつ変わったことはない。 仲間達はもう奴のことを忘れていく。 そして俺も奴のことを忘れていく。 奴の顔が見たくて写真を探してみた。 一枚もなかった。 自分が大事だと思っている仲間だったのに。 いずれは、自分もこの世から消える。 そう思うと、撮りたくなった。 ― 梁丞佑