内田良一写真集 路面電車の走るまち 1968-1972

発行日:2024/12/20
著者:内田良一
編集・構成:飯塚明夫
発行所:東京印書館
判型:A4縦変形(240mmx210mm)
頁数:88p
製版・印刷:特墨(コンクスミ)1C+ニス印刷
用紙:b7トラネクスト<本文>北越アートポスト<表紙>NTラシャ濃緑
製本:無線PUR並製本/表紙グロスPP

かつて東京の街を駆け抜けた路面電車『都電』――1968年から1972年にかけて写真家・内田良一氏が切り取ったその姿を収めたモノクロームの記録集。本書は、急速な都市化とモータリゼーションが進む東京の風景と、路面電車とともに生きた人々の生活を克明に映し出しています。

消えゆく路面電車と都市の記憶

1964年の東京オリンピックを契機に自動車社会が到来し、「交通渋滞の原因」として次第に廃線に追い込まれていく都電。本書は、そんな時代の移り変わりの中で、東京の街角に息づいた風景の記録。

商店街を行き交う人々、雪の中を走る車両、子供たちが遊ぶ線路脇の風景――ページをめくるたびに、昭和の生活文化と人々の営みが鮮やかに蘇ります。

本書の写真は、特墨(コンクスミ)とグロスニスによる2色オフセット印刷で再現。用紙は柔らかい風合いと適度な光沢感を兼ね備えた微塗工紙が採用されており、モノクロプリントの繊細なトーンを再現しつつもどこか懐かしさと温かみを感じさせる仕上がり。

かつての時代の東京を駆け抜けてきた都電の走る街とその沿線に暮らす人々の営みを捉えた本書。高度成長期の街のエネルギーと人々の生活感、温もりが生き生きと活写されており、懐かしさと新鮮な驚きが共存しています。路面電車が駆け抜けた昭和の東京を追体験できる一冊として、ぜひお楽しみください。

内田良一(うちだりょういち)

1941年東京生まれ旧向島区。現在:愚田区
1971年「日本リアリズム写真集団」(JRP) 入会
1992年同「千菜支部」所属
1998年~2014年同支部長を務める
現在:千葉市花見川区在住。

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A4縦変形・ソフトカバー88ページ|定価2,520円(税込)