森山大道 記録53号
著:森山大道
発行:Akio Nagasawa Publishing
発行日:2023/1/31
制作:長澤章生
翻訳:アンドレアス・ステュルマン
判型:A4縦変型判(280×210mm)
頁数:120p
製版・印刷:UV印刷用スミ+特グレー、表紙はグロスPP加工
用紙:ミューコートEX、NW(ノーバックW)
製本:あじろ綴じ並製本
今回ご紹介するのは、森山大道氏のライフワークとも言える私家版写真誌『記録53号』。日本を代表する写真家・森山大道氏が、毎号撮り下ろした写真で構成されている、ファン垂涎の写真誌です。
毎日のように路上を歩き時に1日何千枚も写真を撮る写真家、森山大道氏。今回の『記録』でも、その力強い写真に圧倒されます。「写真とは時間を〈定着〉する行為である。決して世界を〈表現〉する行為ではない。」(『写真との対話』青弓社より)と語るように、時間が〈定着〉された瞬間を、大道氏のフィルターを通して我々も見ることが叶います。
今回のあとがきは、昨年亡くなられた敬愛するウィリアム・クライン氏に対する哀悼の意がしるされており、二人の写真家の邂逅は感動的です。
昨秋、写真家ウィリアム・クライン氏がパリで亡くなられた。
2012年、ロンドンのテート・モダン美術館で、ウィリアム・クラインとぼくの二人展が開催され、多くの人々に観て頂いた。ウィリアム・クラインの壁面は、写真はもとより、絵画作品、ムービー・フィルムなど多彩な構成で、いうまでもなく圧巻であった。一方ぼくの壁面は、ごく一部のカラー作品を除き、そのほとんどは大伸しのモノクローム・プリントをびっしりと張りめぐらせた構成であった。
ほゞ60年もまえ、あの衝撃的な写真集『NEW YORK』で思いっきり横っ面を張り倒されてぼくの写真人生が始まったわけで、とすればロンドンの二人展といえば、ぼくとしては、クラインに向けたモノクローム・プリントの氾濫以外に手はなかった。
そしてぼくは、大きな車椅子に乗って、その巨きな姿を現わしたクライン氏と久方ぶりに再会して、どちらからともなく握手を交わしていた。もうこのひとときの時間の内に、そして、二人展が始まったばかりにもかかわらず、もうオレの二人展は終ったも同然と云いたいほどの感懐が心中を満たしていた。(後略)
-森山大道 あとがきより(一部抜粋)
84歳になられた今も、ひたすらに歩き続け、膨大な世界の断片を記録し続ける現在進行形の大道氏を追うことができる貴重な写真誌です。ぜひご覧ください。
記録53号 – 森山大道 | AKIO NAGASAWA
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