近現代日本思想史 「知」の巨人100人の200冊
監修:東京女子大学丸山眞男記念比較思想研究センター
編:和田博文、山辺春彦
装幀:菊地信義
発行:平凡社
発行日:2023/2/15
判型:B6縦変型判(172×105mm)
頁数:360p
製版・印刷:スミ、プロセス4C、特色1C(特グレー)、特色2C(特青+特スミ)
用紙:淡クリーム琥珀N、雷鳥マットコートN、雷鳥コートN
製本:あじろ綴じ並製本
今回ご紹介するのは、東京女子大学丸山眞男記念比較思想研究センター監修、和田博文氏、山辺春彦氏編『近現代日本思想史 「知」の巨人100人の200冊』です。
哲学者、政治家、美術史家、社会運動家、教育者、ジャーナリスト、数学者、民俗学者、文化人類学者、フェミニスト、批評家など、様々な背景をもつ100人の思想家の生涯と主著2冊を紹介。日本の近現代思想が一望できる、必読・必携入門書です。
Ⅰ章は「文明開化から日清戦争まで(1866~1905年)」、Ⅱ章は「第一次世界大戦と大正デモクラシー(1906~1922年)」、Ⅲ章は「モダニズム・マルクス主義・ファシズム(1923~1944年)」、Ⅳ章は「敗戦から60年安保闘争まで(1945~1960年)」、Ⅴ章は「高度経済成長期以降(1961年~)」という構成になっており、当時の時代背景と思想との関連がわかるコラムが各章冒頭に収録されています。
本書の監修、東京女子大学丸山眞男記念比較思想研究センターには、政治学者丸山氏の図書が寄贈されていますが、政治学だけでなく、近現代日本思想史というもう一つの柱を立てたいという試みから、本書は誕生しました。近現代思想史の「知」の巨人100人を対象にした200冊の本のガイドは、読者の方が、このガイドから出発して、各々関心を持たれた思想の世界を探求していただくことを目指しています。
多様なジャンルの思想家100人が紹介されていますが、新しい「知」の課題は、様々なジャンルを超えて、自由に思考することで発見されてきたそうです。時代の変容を追いかけながら、しなやかに、可変的に、領域を拡大してきた、思想の世界を皆様に体験いただきたいとのことです。
本書で紹介されている200冊の本は、現在書店で購入できる、あるいは図書館所蔵の可能性が高い、文庫・新書・選書を中心に選定されていますので、興味を持たれた書籍へもアプローチしやすいでしょう。一人の思想家につき3~6ページ程度に簡潔にまとめられているので、ご自分のアンテナにひっかかる思想も発見しやすいと思います。ぜひご一読ください。