退色写真のデジタルリマスター事例
上記URLに有りますように、当社では古い写真の修復や、モノクロ写真のカラー化、退色写真の復元を承っております。
今回の事例では退色したカラー写真をフルカラー復元いたしました。
最近では無料のWEBサービスや、各種アプリケーションのAI機能を用いてモノクロ画像のカラー化が、特に画像の扱いに詳しい人でなくとも可能になっています。
しかし、実際にやってみるとイメージ通りににカラー化されない・・といったご経験はないでしょうか？
AIでのカラー着彩は、「人物だけ」といった単純な構図の写真では比較的見栄えのするものが出来る場合もありますが、細かい所が塗られていなかったり、想定外の色で塗られていたり、色と色の境目が滲んでいたり、といった事例が見られます。
現状では、AIだけでは「きちんとしたカラー化」は難しく、特に思い入れのある写真などは、満足いく結果が得られないことも多いのではないでしょうか？
画像が出来た後のプリントアウトも、プリンターを所有していなかったり、プリント出来ても思ったような色調でプリントできない・・という事はないでしょうか？そもそも、プリントされている古い写真を画像化する手段や機材が無い方も多いかと思います。
弊社では、写真に合わせた最適な入力機器で写真を画像化。高品質な写真集印刷で培った画像修正技術を駆使しカラー化及び、色調補正をを行います。
ただそれらしい色を付けるのではなく、写真の情報から各部分の色を調査したり、撮影年代の時代背景等を考慮した着彩を行います。
また、出力する機材（オフセット印刷機やインクジェットプリンター等）の特性に合わせて色調を修正し、高品質な出力を行います。
今回の事例では、業務用インクジェット（12色機 全色顔料）を用い、RGBの色域をフルに生かしたエンハンス出力で、微粒面光沢の写真用紙に出力することで、現像したばかりの写真のような仕上がりに出来ました。
弊社では「写真修復、加工、デジタルリマスター」として、ご満足いただけるカラー化、及び入力＆出力サービスをご提供しておりますので、お気軽にご相談ください。
担当レタッチャーより
片山 雅之
いずれの写真も、25年前からあるドラムスキャナのAI退色補正から最新の補正まで試してみましたが、比較的良好な補正がかかったフラットベッドスキャナで入力をしましたが、ほぼすべて手作業での補正になりました。
特に大木の前で撮影された写真は退色が進んでおり、明部の階調を回復させるのに様々な加工を施しました。古い写真の退色は避けられないものですが、特に階調が失われてしまうとモノクロ画像のカラー化よりも補正が難しくなります。
今回は写真の、撮影年代や場所といった情報がありませんでしたので、比較的退色の度合いが少ない滝の前の写真を参考にして、階調と色情報が失われていた大木の前の各人物の衣服を着彩しました。
家族旅行のとても楽しそうな表情と雰囲気が再現できていたならば、と思います。
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