トリプルトーン印刷で新生。森山大道決定版シリーズ第二弾
本文はスミ+硬調スミ+グレーのトリプルトーン印刷。「にっぽん劇場写真帖」と同じく、和紙のような質感を持つ”わたがみ”が表紙に使われています。凹凸がある紙にムラなくインキをのせるために、1回目はニス刷りのみで紙表面のテクスチャーを潰すことで、若干の平滑性を出しています。
2回目にスミの重ね刷り→その上に更にニス刷りをしています。縁部分の銀は紙の性質上、オフセットでは銀本来の輝きが十分に出ないことからシルク印刷を採用しました。仕上げにタイトルをホログラム箔で押しています。
トリプルトーン(スミ+硬調スミ+グレー)の製版設計
本シリーズで「にっぽん劇場写真帖」や「光と影」では通常のダブルトーン印刷(スミ+グレー)では暗部の濃度感が出しきれないということで、硬調スミを加えたトリプルトーンを採用しています。「硬調スミ」といっても使用しているインキは同じです。図のように、これは通常のスミ版よりもコントラストが強い版をもう一版加えるという設計になります。
これにより、デリケートな暗部の階調を潰してしまうことなく、最暗部の黒部分をしっかりと引き締めることができます。
「光と影」
森山大道=写真
刊行年月:2019.05
A4判変型上製224頁
表紙:わたがみ
本文用紙:OKピクシード
発行:月曜社
「光と影」は東京印書館のオフィシャルブックストアPRESSMAN BOOKSでも絶賛販売中です。ぜひ、一人でも多くの方に手にとって頂ければ幸いです。
鮮烈な特色インキの組み合わせ〜こだわりの表紙印刷
「にっぽん劇場写真帖」「光と影」に続く写真家森山大道さんの決定版シリーズ第3弾!今回も東京印書館で印刷を担当させて頂きました。
今回も和紙のような質感を持つ"わたがみ"が表紙に使われています。凹凸がある紙にムラなくインキをの...