馬場靖子写真集 あの日あのとき 古里のアルバム 私たちの浪江町・津島

発行日:2024/10/15

著者:馬場靖子
編集構成・ブックデザイン:滝川淳
制作進行:三浦清美
統括プリンティングディレクション:髙栁昇
製版:山口雅彦
印刷:高橋満弘

判型:縦185mm x 横 228mm
頁数:264p
製版・印刷:プロセス4C/UVオフセット
用紙:<表紙>ハンマートーンGA ホワイト<見返し>タント H-64<本文>b7トラネクスト<カバー・帯>ヴァンヌーボVG スノーホワイト
製本:ソフトカバー、クータバインディング

本書は、福島県浪江町津島の元住民である著者・馬場靖子氏が、原発事故前から撮影を続けてきた古里の移り変わる姿を鮮明に記録した写真集です。

この作品は、事故前の穏やかな日々を写した写真と、原発事故後の荒廃した津島の風景が織り交ぜられています。祭りや家族との団らん、人々の日常生活を切り取った写真からは、かつての津島が持つ豊かな文化や温かなコミュニティの姿が生き生きと伝わってきます。一方、荒れ果てた田畑や家々の姿を捉えた事故後の写真には、古里の辛い現実が克明に映し出されています。


古里に 心を寄せて

…ふたつの古里… 豊かな自然。穏やかな笑顔。あたたかいコミュニティー。 生きることに一生懸命な姿・・・。 わずか13年前には、 このような姿が津島には沢山ありました。

でもそれが、あっという間に原発事故で失われ、住むことが許されず、みんな散り散りになってしまいました。

原発事故から13年! この13年間は、私にとって古里の荒廃を見続けてきた年月でした。行くたびに変り果てている古里をみると、悲しみと怒りを抑えることが出来ません。

この間、二度と誰にも経験させてはいけない、帰りたくても帰れない地域があり、『復興』という掛け声からは取り残された人々がいることを知って欲しい! その気持ちに背中を押され、シャッターを切ってきました。

今まで人間は沢山の災害に遭ってきましたが、こんなに長く古里を追われることがあったでしょうか。残された家々は荒れ果てたり壊されたり、昔の面影は全くなくなりました。 そして今思うのは、どちらも自分の古里であるという事です。そして、辛い現実ですが、せめて元気なうちは、その変わりゆく姿を記録に留めておきたい、と改めて思います。

昔、津島にはこんな幸せな姿があったんですよ! と、記憶にしかないその姿を、せめて映像でみて頂けたら嬉しいなと思います。

(帯より引用)

本書に収められた写真の力強さや美しさ、そして文章に込められた想いは、「復興」とは何か、「古里」とはどのような存在なのかを私たちに問いかけます。これからの未来をどう築くべきかを考えるきっかけとなる作品として、ぜひ多くの人に触れていただきたい一冊です。

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判型:判型:縦185mm x 横 228mm|ソフトカバー・264 ページ