別冊太陽 絵本で学ぶSDGs

編:絵本でSDGs推進協会

発行:平凡社
発行日:2022/9/25

判型:A4縦変型判(290×220mm)
頁数:160p
製版・印刷:プロセス4C
用紙:マルガリーライトFSC-MX、ブランシュ-TZ
製本:あじろ綴じ並製本

今回ご紹介するのは、『別冊太陽 絵本で学ぶSDGs』です。

持続可能な地球を目標に、2030年までの達成を掲げたSDGs。言葉は聞いたことがあるけれど、詳しく知るのは難しそう……という読者のために、SDGsがもっと身近に感じられる絵本を、絵本専門士が厳選!絵本を通してSDGsを楽しく学べる、新しいブックガイド。

近年とみに目や耳にすることがおおくなったSDGsという言葉。Sは「サステナブル=持続可能な」、Dは「ディベロップメント=成長・開発」、Gsは「ゴールズ=目標」、「持続可能な成長の目標」の頭文字をとったものです。

具体的には、社会、経済、環境に関する17のゴール、例えば「あらゆる場所のあらゆる貧困を終わらせる」「全ての人が、安くて安定した持続可能な近代的エネルギーを利用できるようにしよう」「気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じよう」などを掲げています。

本書では、この17のゴールに沿って絵本が紹介されており、関連するゴールも紹介ページに記載されています。1冊の絵本に複数のゴールが関連している場合もありますし、特にどのゴールという明確な分類はできないものは「総合テーマ」として紹介されています。

これらの絵本を通じて、私たちにもすぐ始められるSDGsがあると気づくことができます。特に日本人に脈々と受け継がれてきた「もったいない」の心をもつことは、電気や水の無駄遣いをしない、水筒やエコバッグを持つ、洋服は大切に長く着て、着られなくなったらリサイクルするなど、すぐに行動に移せるものです。

また、学びの機会を得られ、美味しいものが食べられる平和な日常に「ありがとう」という気持ちをもって、日常生活を大切に送ること、慈善活動や地域の防災訓練に参加する、いじめに加担せず大人に相談するなど、少し「勇気」を出すことも必要です。

これからの未来を担っていくこどもたちに、一人ひとりを思いやり、資源や環境も大切にしながら、ともに成長していける世界にするために何が必要か、たくさんの絵本を通じて一緒に学んでいけたらと思います。ぜひ、皆様の絵本選びの参考になさってみてください。

担当プリンティングディレクターより

細野 仁

入稿の打ち合わせ時に、ほぼすべての絵本の現物見本を拝見させていただき、編集の方々と綿密な色についての確認を行いました。撮影された絵本の形がきちんとわかるように、ページごとに絵本の紙の白い部分に最小の網点をつけて、本文の紙白部分との差を出しています。

全体を通して、色鮮やかな絵本の世界観を表現するため、コントラストを上げて製版、さらに印刷時には、インキを盛り、ボリュームアップしました。

編集協力:中川素子(絵本研究者・文教大学 名誉教授)
編集:竹内清乃、菅原悠、柳川夏子
インタビュー構成:南谷佳世
デザイン:青柳幸永(あをぐみ)
イラスト:小山友子
撮影:栗原論、宮島径
校閲:栗原功