森山大道記録シリーズ最新作
スウェーデンの港湾都市イェーテボリから中野、浅草〜西池袋の路上へ。今回も印刷を担当させて頂きました。スミ・グレーのダブルトーン+ニス版で仕上げています。
〜以下、あとがきより〜
「記録」本号の前半ページは、スウェーデン㐧2の都市イェーテボリで写したものである。昨秋、当地のハッセルブラッド財団から賞をいただき、その授賞式に出掛けた折にスナップした写真である。イェーテボリは海峡に面した港町で、過去と現在の調和が程よくとれていて、さり気なく文化・芸術の香りが漂う良い町であった。
「記録」についてはこれまで何度か触れてきたが、号が増すにつれて、この写真誌の存在感がぼくの内部で大きくなってくる。いまのおまえを写せ、いまのおまえを見せろ、と、日々ぼくの内心に突きつけてくるのだ。カメラマンであれば当然のこととは思うが、ぼくがどんな時にも、いかなる折にもカメラを手離せないのは、決して強迫観念ということではなくて、結局「記録」という名の、決してぼくの側をはなれることのない盟友の存在があるからに他ならない。ほら、見ろと言う、撮れと言う彼からの声が、ぼくの耳に絶えず聞こえてくるからだ。
-森山大道
判型:280 x 210 mm
製本:ソフトカバー
発行:2020.1.20
出版社:Akio Nagasawa Publishing
森山大道写真集成第4弾「写真よさようなら」再構築版
「にっぽん劇場写真帖」「光と影」「狩人」に続いて刊行。森山大道初期作品集の再構築版第4弾「写真よさようなら」の印刷を今回も担当させて頂きました。
和紙のような手触り感のある「わたがみ」に印刷された鮮烈な蛍光ブルーが印象的な表紙...