偉大な業績を上げた写真家に贈られるハッセルブラッド国際写真賞を3月8日に受賞した写真家森山大道氏の「記録」シリーズ、待望の「記録No.40」が刊行されました。
今回の「記録」は東京で撮影されたスナップに加えて、「パリ・フォト」開催時に訪れたパリでの記録が一冊にまとめられています。混在する二つの都市の佇まいは不思議なほどに違和感がなく、ページをめくるたびに錯綜する異なる時間軸が、リアルな既視感のようなものさえ感じさせてくれる一冊です。
判型:280 x 210 mm
頁数:112頁
製本:ソフトカバー
発行年:2019.03.14
出版社:Akio Nagasawa Publishing
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印刷にあたって 〜Print director’s Note
これまでの「記録」シリーズ同様、印刷はスミとグレーのダブルトーン+ニス版で設計しています。ただし、今回お預かりした見本は今までの「記録」シリーズとは若干風合いが異なり、ほのかに色味・暖かみを感じさせるモノクロプリントでした。
そこで、ターゲットプリントの風合いをオフセット印刷で再現するべく、今回は暖色系のグレーインキを採用しました。前号までと比べてみると、風合いの違いが一目でお分かり頂けるかと存じます。
勿論、今回も銀塩プリントに負けず劣らずの迫力をオフセット印刷で引き出すべく、暗部については印刷可能な濃度の限界に挑戦しています。森山大道先生の作品世界が色濃く凝縮された「記録No.40」ぜひ、お手に取り下さい!
「いまや“チョロスナ”という言葉は死語である」
写真家森山大道先生曰く..
チョロスナとは今でいうところの"ストリート・スナップ”
カメラを片手に路上をひた歩いて感覚のままにシャッターを押す。
大道先生の解説にもある通り、今の時代、路上でカジュアルにスナップ写真を撮...